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水力発電所は、夜になると余った電力で水を汲み上げてダムに戻しています。そうすることで、発電に必要な水を補充しているのですが、言い換えるとこれは水というエネルギーを高台に貯蔵しているということになります。

 

今回は、目に見える形でエネルギーを貯蔵しようと研究している人たちの話。

 

Compressed air energy storage(CAES)

圧縮空気エネルギー貯蔵システム(CAES)」は、電力生成時に発生した余分な力を使ってコンプレッサーを動かし圧縮空気を作り、これをエネルギーとして使うシステムのことをいいます。

 

以前から、研究自体(1978年ドイツ、1991年アラバマ州)はありましたが、大量の燃料を使ってガスタービンを回し圧縮していて、効率に非常が低いものでした。

 

また、単純に60~70気圧で圧縮すると、650度まで温度が上昇して、管理を難しくしていました。そこで、物理学者の「Seamus Garvey」さんは、これらの問題を解決する「エネルギーバッグ(Energy Bag)」を考案しました。

 

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エネルギーを貯めるバッグ「エネルギーバッグ」

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物理学者の「Seamus Garvey」さん

 

これは、ポリエステル樹脂でコーティングされたゴム製の浮きで。周囲を鋼鉄製のストラップで補強されています。水中に設置することもでき、海流発電や洋上風力発電などで利用できます。

 

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水中で使用できるので用途範囲がとても広い

 

グリーンエネルギー発電の課題

電力量が自然環境に大きく依存してしまう

風力や太陽光など自然の力を利用したグリーンエネルギー発電は、環境に左右されてしまうため、つねに安定した電力を発電することができません。

 

大きな電力を貯められるバッテリーがない

安定した電力を供給するために、バッテリー(充電池)に余った電力を貯めておくシステムが生まれました。これにより、電力が途切れたときは、貯めていた電力を取り出すことで、いつでも電力を供給できるようになりました。

 

しかし、バッテリーはたくさんの電力を貯めておくことができず、また、高価なため大規模な発電所等での利用は難しいといった問題がありました。

 

Offshore-Windpark Lillgrund im Oresund zwischen Malmo und Kopenhagen / Offshore wind farm Lillgrund in the Oresund between Malmo and Copenhagen

断続的に発生する電力をどのように蓄えておくかが課題

 

今回のエネルギーバッグに登場により、上記課題をすべてクリアしたため、これから本格的に普及が進んでいくと思います。

 

Compressed air energy storage has bags of potential

引用元:The Engineer

 

エネルギーを貯蔵するためには電気という形が一番場所を取らないと思うけど、海の上とか場所はいくらでもあるようなときには、コストが一番安い形を考えないといけない。そういう意味で、このエネルギーバッグは理想に近い製品と言えるんだと思う。