バリアフリーな社会には程遠いことを痛感した製品の紹介。似たような製品が今まで無かったことに驚いて、色々と不便だっただろうな~と考えさせられました。

 

金属検知器に反応しない「空港用竹製車椅子」

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従来の車椅子との比較

 

日本航空(JAL)」は、「産業技術総合研究所(産総研)」と、オーダー家具の製造販売「サン創ing(サンソーイング)」と共同で、空港内の保安検査場で金属反応が出ない「”竹製”の車椅子」を開発しました。

竹を材料に選んだあたりが日本っぽいですね。

 

一般的に使われている車いすは、椅子の金属部分が金属検知器に反応してしまうため、毎回ボディチェックを受ける必要がありました。

椅子から腰を上げたりといった動作は、身障者にとっては大変な作業です。

 

開発された竹製車椅子は金属反応が出ないことから、車椅子のまま保安検査場を通過し、ご搭乗口まで行くことが可能となります。

もちろん、身に着けているものが反応した場合は、ボディチェックします。

 

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金属探知機に反応しない竹製の車いす

竹製車椅子の特長

非金属材料を用いながら、強度の確保と乗りやすさを実現

車輪はもちろん、強度を保つ軸や軸受け、ブレーキ等全てにおいて金属を使用していません。竹材の使用量は、全体の95%にあたります。

一見簡単そうですが、実現するのは大変だったと思います。開発に4年近くかかっていることから、相当高度な技術が詰め込まれているのでは。

 

竹製フレームの採用で日本の美を表現

大車輪に装着される握り手部分(ハンドリム)の輪状も竹で作られており、竹特有の温かさを感じることができます。また、足乗せ部分(フットレスト)や全体の強度確保には、しなやかな竹の弾性を行かすための特殊技術が施されています。

 

介護用と見られがちな車椅子ではなく洗練された家具のような雰囲気を併せ持ち、日本の産業文化、日本の最先端技術、そして日本のおもてなしの心が融合した製品になっています。

 

コスト抑制と共に、お客さま視点に立つ社員の技術協力

非金属の部材(パーツ)加工は、JAL整備部門が担当しているそうです。

 

今後の展開

手作りのため、当初は3台で展開します。制作費用は1台あたり60万円。

台数から、手作り感が伝わってきます。

各空港での貸し出しサービス開始時期。

  • 大分空港:1台 2011年1月~
  • 羽田空港(国内線):2台 2011年2月~

 

金属探知機に反応しない竹製車椅子を開発

引用元:産総研

 

今まで普通の人たちが何の困難もなく通れていたゲート(保安検査場)が、実は障害者の方たちにとっては、とても大変な作業だったという事に気付かされました。

 

この車椅子は、そうした問題を解決すると同時に、竹という自然の材料を使うことで環境にも優しい形に仕上げ、本当の意味でのユニバーサルデザインを実現させた、と思いました。