人類が誕生してから今まで、作物の収穫は人手に頼ってきましたが、この作業を補助する機械(ロボットやパワーアシストスーツ)の開発が盛り上がってきました。今回は、高齢化が進む農家の人たちを救ってくれるであろう、期待大のパワーアシストスーツを紹介します。

 

ぶどうの収穫作業を補助するロボットスーツ

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東京農工大学」の遠山茂樹教授らの研究チームは、「JAフルーツ山梨」と共同で、ブドウ農家の枝切りなど助ける装着型のロボットスーツを開発しました。

 

果樹の栽培は、中腰で長時間の作業を必要とするのですが、このスーツを使用することで、その負担を軽減し、作業効率を約3割向上できるそうです。

 

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「農業用パワーアシストスーツ」を装着して、剪定(せんてい)作業をする様子

特長

スネ部分にバネが装着されていて、作業中の屈伸運動を補助します。また、ブドウ棚の剪定作業の際に、上げた腕を任意の位置で固定できる装置も備えています。

スネ部分にあるバネの反発力で任意の位置にヒザを固定でき、中腰でもイスに座ったような感じになり、カラダへの負担がなくなるそうです!

 

スーツの重量は約12キロで、1人で着脱できます(慣れると3分程度)。

 

来春の一般販売を目指します。価格は50万円程度を見込んでいます。

開発経緯

10年以上前に同教授が着想したところからロボットスーツの開発が始まり、JAフルーツ山梨が農家300戸に農作業の際につらいことなどをアンケート調査した結果を反映したそうです。

昨年2月に行われた実証実験の際にはモーターを装着していましたが、軽量化や価格抑制のためにバネ式に改良しました。

ブドウの農作業では、力作業が少なく、姿勢維持の際の作業負担の方が大きかったため、バネを使うことで効率が良くなったようです。

 

試着した農家の方が、

「いすに座って作業している感じで負担はかなり軽減する。摘粒作業に効果を発揮すると思う」

「農作業の負担はかなり軽減する。重さも気にはならなかった」

と話していることから、効果は十分見込めそうです。

 

高齢者にとって、こういった作業をアシストしてくれるロボットが出てくることは非常に嬉しいと思う。なんでも出来る家庭用ロボットとは対照的な位置づけになるけど、なにかに特化したロボットが沢山あっても良いんじゃないかな。他にも需要は沢山あると思う。なので、ロボットの使い道(開発方針)に迷っていた研究者にとっても、もしかしたら明るいニュースになったんじゃないかなー。