アンビエントは「周り・周辺」という意味。ユビキタスでは、キーワードを入力するなど機器を操作し、欲しいものを獲得する。これに対し、多様なセンサーが情報収集して自動対応し、利用者が意識することなくサービスを利用できるのがアンビエント情報社会だと定義する。

引用元:日経産業新聞 2008年09月02日付

一見聞きなれない「アンビエント」という言葉ですが、実は私たちの身の回りにある家電製品に取り入れ始めています。

東芝が2008年春に発売した液晶テレビ「REGZA」は、周辺の環境光の明るさに基づいてテレビの明るさを変える機能を搭載しています。似たような機能はもちろん今までにも各社取り入れてはいましたが、このテレビは日の出、日の入りといった情報までもデータベースとして取り入れました。

このデータを使うことで、周りの光の発生源が外からの日光なのか、家のなかの蛍光灯、白熱灯なのかといった判断し、その情報を画質に反映させることで、他社よりも一歩進んだ画質向上を図ることに成功しました。

従来の製品は、ユーザー(製品の使用者)が意識してテレビのチャンネルを変えたり、エアコンのスイッチを入れたり、お風呂のお湯を沸かしたりしていましたが、「アンビエント」な世界では、これらが自動的に働き出しました。

たとえば、ユーザーの状況を常にセンサーで取得していくことで、部屋のなかの人の体温が高ければエアコンが付き、汗をかいていることを検知したらお風呂を沸かし始める、といった具合に先回りして家電製品が動き出します。

このような環境変化に対応する方法は、実は地球上に存在する様々な生物からヒント得ています。生物が環境の変化に対応するとき、任意の動きを行い適応する形を見出していくそうです。

これは、「アトラクター(安定状態)選択の原理」と名付けられ数式化されていて、センシング技術では数式のなかにランダムノイズを組み込む手法として一般的に用いられています。

センシング技術がさらに発展して、いろんな情報が取得できるようになってくると、人間が何も考えなくても最適な生活が送れるようになるんだろうなー。ちょっと怖いけど。